仲井和紀
大阪音楽大学声楽科卒業以来、
シャンソン歌手として新旧のナンバーを、
歌い、語り、教えて四半世紀、
関西においてシャンソンを語るとき、必ず話題に登場する仲井和紀。
デビュー当時、
シャンソン歌手にしては歌い過ぎるとまで
評されたその恵まれた声は、
歳月を経て抑制のきいた感情表現へと
姿を変え、一瞬のうちに聴衆を3分間の
ドラマへと誘い込む。
その才気あふれる歌の世界は、
今やシャンソンの枠にのみとどまらず、
ジャズ・ポップス・ミュージカルにまで
領域を拡げ、違和感のない美しい日本語で人生を語る。
大ステージはもとより、耳もとで囁かれる彼のピアノ&ヴォ−カルと、
ウイットに富んだトークに魅せられて、
セラーバー(リーガロイヤルホテルB2F)に通いつめたファンも数多い。
そのステージパフォーマンスの絶妙なタイミングは、
歌手としてのみならずトークコーナーでも客席を沸かせた、
中条きよしとの新歌舞伎座での共演が好例であろう。
’79年の初リサイタルより、常に前向きに取り組んできたコンサート活動は、
通算15回を数え、2002年6月セカンドアルバム“KAZUKI”を発売。
恒例となっているホテルディナーショーと
サロンコンサートは、熱いファンに支えられて’2007年11月には、
26回目を迎える。
2002年から2005年にかけて
東京南青山 MANDALA LIVEを通算3回にわたり展開。
ジャズライブにも出演し、サッチモを真似てみせる洒落っけと、端正なシャンソン歌手が矛盾せずに存在できるのは、
ひとえに彼の人一倍柔軟な音楽的姿勢と視野の広さの故であろう。
’99年よりスタートした大阪サンケイパリ祭に連続出演も2008年には第10回目をむかえる。
2001年3月には、サンケイホールでの“アズナヴールを歌う男達”にも出演、
“愛は燃えている”を彼ならではのしっとりとしたバラードで表現、
聴衆にため息をつかせた。
愛好家のためのシャンソン教室を主宰し、シャンソンの普及と愛好家の育成にも力を注ぎつつ、聴く人を常に心から楽しませたいと願う、生まれついての歌い手である。
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